「笑うだけで便秘が治る」と言ったら、皆さんは「そんなバカな」と、笑うかもしれません。笑うくらいで便秘が治るなら、だれも苦労はしないと思うでしょう。

しかし、笑いのもつ心理的効果は、「精神神経免疫学」という学問によって、がんなどの病気の治療にも高い効果を発揮することがわかっています。

たとえば、笑いと免疫力を研究する伊丹仁朗医師は、病気の被験者を吉本興業の公演に連れていき笑ってもらうという実験によって、がんをたたくNK細胞などの免疫細胞が活性化するという事実を突き止めました。

笑いが病気の治療に効果を発揮するならば、便秘にも効いておかしくはありません。私はさっそく、「笑い療法」を便秘の患者さんの治療にとり入れてみました。

患者さんには、大きな声で、体を揺すりながら、腹の底から笑うことを心がけてもらいました。お腹に手を当てて、腹筋を動かすように笑うのがコツです。すると、予想したとおり、「便がスムーズに出た」という人が次々とあらわれたのです。

人は笑うとき、口をあけて声を出し、お腹をよじったり手足をバタバタさせたりといった動作をします。こうした動作が、消化吸収や排泄といった腸の働きをつかさどる自律神経のバランスをととのえるのです。

また、笑いは排便に関係する腹筋や横隔膜を強化し、食欲も増進します。なにより緊張をほぐしますから、ストレスが深くかかわる便秘の治療にはもってこいなのです。

「おかしくないのに笑うことなんてできない」という人は、1日3分の「笑うふり」から練習してください。便秘が治るころには、笑顔のすてきな人になっているはずです。






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