らっきょうに含まれる食物繊維は、可食部100gあたり21gで、ほかの野菜にくらべてダントツに多いのです。食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があり、らっきょうの場合、水溶性が圧倒的に多く21g中18・6gを占めています。その水溶性食物繊維の中身「フルクタン」といわれる成分にはすごい健康効果があります。

女子大学生25人を対象にフルクタンを摂取する実験を行いました。学生を2つのグループに分け、一方にはフルクタンが5g入った飲料を、もう一方にはフルクタンを含まない飲料を4週間、毎朝1本ずつ飲んでもらいました。この実験と並行してラットを使った実験も行いました。高脂防食を与えたラットに、フルクタンを4週間与えるというものです。実験結果は、らっきょうには腸内環境をよくして免疫力を高めるほかにもさまざまな効果のあることがわかりました。

もちろん、動物実験の結果をそのまま人間にあてはめることはできません。しかし、らっきょうには、腸内の善玉菌のえさになる物質を腸内に送るプレバイオテクスとしての健康効果があることはまちがいないでしょう。

らっきょう独特のにおいのなかにも健康効果が隠されています。においの正体は、「硫化アリル類」という物質。らっきょうが「畑の薬」の異名をとるゆえんは、フルクタンと、この硫化アリル類が含まれているからなのです。硫化アリル類は、ビタミン剔の吸収を高め、血液を浄化してすぐれた保温効果を発揮し、下痢や腹痛など腸の悩みを一掃してくれる働きがあります。

では、1日にどれくらいの量のらっきょうをとればよいのでしょうか。小粒のらっきょうなら1日に10粒、大粒なら3粒食べれば、腸の免疫カアップの効果が期待できるでしょう。

漬け汁も捨てずに料理に利用することをおすすめします。らっきょう粒だけを食べて、残った漬け汁は捨ててしまう人が大半だと思いますが、この漬け汁にはフルクタンがたっぷり溶け出しているのです。私は、漬け汁を酢の物に使ったり、カレーに入れて煮詰めたりして食べています。焼酎などに入れてもおいしいです。

最近ではらっきょうのすぐれた機能が注目されて、フルクタン入りの食パンやドレッシング、カレーのルー、清涼飲料水なども市販されています。今後はフルクタン入りの医薬品や化粧品も発売される可能性があります。らっきょうは、さまざまな方面から今後ますます需要がふえてくる野菜です。






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